肩関節8 上腕二頭筋長頭腱断裂

今日も臨床で遭遇することが多い肩関節の怪我についてお話しします。上腕二頭筋長頭腱の断裂についてお話しします。


結節間溝部での完全断裂がほとんどで、遠位部での断裂や不全断裂はあまりありません。退行性変性を基盤に強い筋収縮が加わって発生するため、圧倒的に中年以降の男性に多い疾患です。上肢の使用頻度が高い肉体労働者に多い傾向があります。またスポーツ選手にも見られます。


原因は重量物を持ち上げたり、スポーツをした時に受傷します。症状は自発痛や夜間痛、結節間溝部の圧痛も見られます。不全断裂では見られませんが、完全断裂の場合、筋腹の遠位移動による上腕下部の膨隆が見られます。


治療法は断端は保存的には癒合することはありません。しかし断裂したままでも機能障害が少ないこともあります。したがって上肢の使用頻度の高い仕事の人や若年者、スポーツ選手では観血的修復を行い、比較的高齢者では保存療法を行うのが一般的です。

治療の初期は三角巾で堤肘をして疼痛緩和を測ります。


今日のポイント

完全断裂の場合は保存的に癒合することはないので、患者さんと相談して治療法を決めてくことが大切です。

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