肩関節2解剖

今回も臨床で知っておくべき最低限の解剖学についてお話しします。


肩関節は肩甲骨と上腕骨との間の関節で、運動範囲が非常に大きい関節です。関節の構造的に関節窩が骨頭に対して不釣り合いに小さく、安定性は軟部組織(間接包、関節唇、靭帯、腱板など)に依存しています。関節窩の大きさは骨頭の1/3に過ぎません。こういった構造のためメリットとしては運動範囲は大きいんですが、デメリットとして痛めやすい関節にもなります。



臨床でよく問題になるのが腱板です。役割としては関節包を包むように存在して関節窩に対する骨頭の位置を制御する役割があります。上にあるのが棘上筋、前からは肩甲下筋、後ろからは棘下筋、小円筋です。この4つの筋肉を総称して回旋筋腱板(ローテーターカフ)と言います。ちなみに肩甲下筋腱と棘上筋腱の間には腱組織がなく腱板疎部と呼ばれています。肩関節の痛みが出やすいポイントの1つになっています。

今日のポイント
肩関節は構造的に広い運動範囲を持つが痛めやすい
肩関節の安定性は腱板が重要

次回も肩関節の臨床で最低限知っておくべき解剖学についてお話しします。


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