肩関節6 治療法

今日も肩関節における臨床で必要な知識を紹介します。

初期は疼痛回避を目的とした固定や物理療法を行います。三角巾と外転副子での固定やアイシングなどを行います。しかし最近の研究ではアイシングの効能について様々な見解があります。昔はアイシングを初期の怪我では推奨していましたが、最近はアイシングをしないほうが予後が良いという研究もあります。なので柔道整復師がしっかりと勉強し、患者さんに説明できるようにしなければいけません。


疼痛が軽減してきたら腱板代償機能の獲得と拘縮予防、改善に運動療法を行います。ロテータカフのセラバンドなどを用いたエクササイズや、コッドマン体操を行います。また三角筋のアイソメトリックエクササイズも有効です。拘縮が進んでしまったものは関節可動域訓練を行う必要があります。


しかし腱板損傷の治療は難しいです。その理由は断裂の程度によって外転位で固定を行なっても断端が近位方向に引き込まれ、元の位置には戻りにくいです。また損傷部は肩峰と大結節に挟まれて変性しやすいです。なので全層断裂で肉体労働をしている方や、スポーツ選手など活動性の高い患者さんは観血療法の適応となります。


今日のポイント

腱板の損傷程度によっては治療が難しいので判断が必要

柔整鍼灸ベーシックアカデミー

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